CDレビュー

吉岡秀隆さんのアルバムを聴く時、ふと涙がこぼれたりすのは何故なんだろう。
主人公の一人一人が、吉岡秀隆さん自身でその気持ちが伝わってくるから。
苦しい事や哀しい事や世の中の矛盾に負けないで生きていこうとする心が見えるから。
一人ぼっちの人間同士が励ましあって慰めあって助け合って生きていこうとしてるから。
みんな一人ぼっちじゃないと語りかけてくれるから。
一人で生まれた淋しさから救い上げてくれるから。
一緒に泣いてくれるから。一緒に笑ってくれるから。
吉岡秀隆さんの作り出す曲には、優しさ、強さ、繊細、大胆、哀しみ、喜び
そんな心がいっぱい詰まっている。

*紹介する曲は全て吉岡秀隆さん自身による作詞・作曲です

『ラストソング』 CDシングル 1994.01.07 (他１曲ー光あるうちに行け) 『分岐点』　1994.05.20　リリース １.　分岐点 ２.　北風に抱かれて ３.　月 ４.　吐いたツバ ５.　無明 ６.　この街の二人 ７.　工場跡の空き地 ８.　どうしょうもないこと ９.　心弱気君へ・・・

この月は「南の島から北の国へ」のサイトオーナー 　　  カズさんより頂きました。

アルバムについて
『分岐点』がやっと私のところにやってきました。
心待ちにしていたこのアルバム。また癒してもらおうと思ってた私…。
さて、このアルバムは相当重い。そう思うのは私だけ？
大好きな　尾崎　豊さん　の死がまだ自分の中で消化できずに
もがき苦しんでいる吉岡秀隆さんがそのまんまそこにいる。
くやしさと、哀しさと、それでも生きていかなければならない苦悩が
どーんと迫ってくる感じ。助けて…。って言われてるみたい。
どうしようもないこと…。世の中そんなことだらけだから
吉岡秀隆さんの歌が聴きたい。声に包まれたい。
でも彼も誰かに助けて欲しかったに違いない。何も出来ずにゴメンネ。


『つづく』　1996.3.21　リリース

１.　不良
２.　少女
３.　つづく
４.　路上の華
５.　涙の行方
６.　生きる仲間
７.　夕暮れに立つ少年
８.　始発のベル
９.　愛することは何より正しい
10.　遠い風
11.　不良（Piano　＆　Strings　Version)

アルバムについて
アルバムの感想だなんて、おこがましくて書けそうもないけれどあえて
私のイチおしは、始発のベル！とってもストレートな曲だと思います。楽しそう。
なんだか疲れて辛い時、頑張ろうよ、一緒に…。って言ってくれてる感じがするから。
頑張れ！じゃなくて、頑張ろうよ、一緒にって。
このアルバムは勇気付けて欲しい時や励まして欲しい時に聴くと元気になれる気がします。
ちなみに、『遠い風』の中の年上の人になってみたい(笑）
イチおしって書いたけどやっぱりどれもみんないい。
初めて『不良』を聴いた時涙がこぼれてしまいました。わたしにもまだこんな感情が残ってた…


『裏』　　　2002.7.24　リリース

１.　桜
２.　夜にとぶ
３.　月光
４.　深淵
５.　ふたり
６.　ノミとアイツ
７.　熱帯魚の憂鬱
８.　春
９.　裏
10.　それから

アルバムについて
『つづく』から６年もたって出されたこのアルバムは、
ちょっぴり大人になった吉岡秀隆さんがいました。
私生活もお幸せそうな、そんな落ち着きを感じました。
自分のものだけではなくなった人生に今まで以上の責任が生まれ、
これからのずーっと先の自分を見ながら、足元を固めていこうとするような
力強さが聞こえてくるようです。あえて言うなら『春』が一番好き。でもやっぱり全部好き。
守るべき人がいるということは素敵なことなのでしょうね。

追伸
アルバムの感想っていっても人それぞれだから、
あくまでも私の感じたことだけ勝手に書いています。
みなさんのこの曲が好きとかそんな感想があれば聞かせてください。
早く次のアルバム出ないかな…。
でも、じっくり待ちたい気もするし。複雑な気持ちです。

追伸の追伸
驚きました。このレビューを書いた後、何度となく聴いているうちに
当初の感想と少しずつ変わってきたのです。
最初の感想はそれとして正直なものだからあえて削除はしない予定ですが
それってすごいことですよね。
まず、日常を唄うのがうまい。何気ない日常の何気ない事を上手く捕らえて
なにげに唄にしている。
それから唄にドラマがあるということ。
このまま映画のスクリーンにでも登場しそうな場面の数々。
吉岡秀隆さんはどんな時に唄を作っているのでしょうか。
これからは奥様の隣で幸せな唄も増えてくるのでしょうね。